ここ数年、M&A業界は事業承継ニーズや企業再編の加速を背景に急速な拡大を見せています。その中でも業界最大手の「日本M&Aセンター」は、平均年収1,000万円を優に超える超高収益企業として知られています。一方で「激務高給」というイメージから、転職に踏み切る際に不安を抱える方も多いかもしれません。
そこで本記事では、日本M&Aセンターの具体的な年収事情や給与体系、激務のリアル、求められるスキルなどを幅広く解説します。

転職エージェント兼マネージャー
M&A JOB BOARD 稲田 成秀
いなだ なるひで
早稲田大学法学部卒業後、不動産業界を経て、医療系のキャリア支援に従事。株式会社WILLCOでは、主力事業の責任者として事業拡大を牽引。最優秀エージェント賞を複数回受賞し、役員採用や事業承継仲介に携わる。現在はM&Aキャリア開発事業部の事業責任者を務め、豊富な知見に基づくのキャリア支援・採用支援を通し、業界全体の“働きがい実現”に尽力している。
1. 日本M&Aセンターとは?:企業概要と最新データ
まずは、日本M&Aセンターがどのような会社なのか、基本情報や最新の事業データを概観しておきましょう。日本M&Aセンター公式採用サイト (データで分かる日本M&Aセンター) に掲載されている情報をもとに、採用や事業の実態を見ていきましょう。
1-1. 会社概要と売上・経常利益の推移

項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | 株式会社日本M&Aセンター(ニホン エムアンドエー センター)Nihon M&A Center Inc. |
設立 | 2021年4月1日(1991年4月25日 創業) |
事業内容 | M&A仲介、PMI支援、企業評価、上場支援、企業再生支援、他 |
代表者 | ・代表取締役会長 三宅 卓 |
所在地(国内) | 【7拠点+17のサテライトオフィス】 東京本社・西日本支社(大阪)・中部支社(名古屋)・九州支店(福岡)・中四国支店(広島)・北海道営業所(札幌)・沖縄営業所 ※ほか全国17拠点にサテライトオフィスを開設(拠点一覧は公式サイト参照) |
所在地(海外) | 【5拠点】 シンガポール現地法人・インドネシア駐在員事務所・ベトナム現地法人・マレーシア現地法人・タイ現地法人 |
加盟協会 | 一般社団法人M&A支援機関協会 ※日本M&Aセンターは同協会の幹事会員です |

- 売上高:441億円
- 経常利益:165億円

この数字を見てもわかるように、M&A仲介は大きな設備投資が不要で、一件あたりの成約フィー(成功報酬)が高額なため、売上や利益率が高いビジネスです。
日本M&Aセンターはその中でも業界トップクラスの実績を誇り、安定的かつ成長性のある収益構造を確立しています。
1-2. M&A成約件数と株式時価総額

- M&A成約件数(2023年度):1,146件
- 累計成約件数 → 9,500件以上(公式発表)
- 株式時価総額(2022年3月末時点):5,812億円
累計成約件数は過去のデータを合算すると9,500件超とも言われており、まさに業界の“顔”ともいえる存在です。株式時価総額も5,000億円を超えており、上場企業としての信用力や資本力を背景に、国内外で積極的にM&Aアドバイザリー事業を展開しています。
1-3. 国内外拠点・情報提携先の広さ

- 国内拠点数:7拠点(東京本社・大阪・名古屋・福岡・札幌・広島・沖縄)
- 海外拠点数:5拠点(シンガポール・インドネシア・ベトナム・マレーシア・タイ)
また、M&A情報提携機関として、会計事務所1,051所、地方銀行97/99行、信用金庫220/254庫(2025年12月末時点)と提携。
大手証券会社やメガバンクとも連携し、幅広いネットワークを構築しています。これにより全国各地から多様なM&A案件を受託し、成約に導きやすい体制を整えています。
1-4. 人事データ:男女比・採用人数・平均年齢など

項目 | データ |
---|---|
男女比(2023年4月1日時点) | 男性74%、女性26% |
新卒・中途比率(2023年4月1日時点) | 新卒141名、中途859名 |
平均年齢(2023年4月1日時点) | 34.5歳 |
新卒定着率 直近3年入社(2023年3月末時点) | 75.9% |
女性管理職割合(2023年6月30日時点) | 15.1% |
初契約獲得までの期間 | 平均5.2ヶ月(2023年8月時点) |
初成約までの期間 | 平均11.5ヶ月(2023年8月時点) |
- 男性が多い印象の強いM&A業界ですが、日本M&Aセンターでは女性社員の比率が約26%となっており、近年は女性管理職の登用も進んでいます。
新卒・中途の内訳を見ると、毎年100名以上を積極採用しており、M&A需要拡大に伴って組織が急成長していることがうかがえます。
2. 日本M&Aセンターの年収は本当に高い?その実態を探る

2-1. 平均年収の目安と公表情報
一般に、「日本M&Aセンターの平均年収は1,000万円〜1,200万円」という見方が多いです。企業が公表している有価証券報告書の数字や社員の口コミを総合すると、30代前半で年収1,000万円超が珍しくない水準と推定されます。
実際、業界の上位企業として東洋経済の平均年収ランキングなどでも上位常連の実績があります。

もっとも、公式サイトが細かく平均年収を明示していないため、部署や役職によって大きな幅があるのも事実です。M&A仲介の場合、営業・コンサルタントの成約件数が収入を左右するため、高い人は2,000万〜3,000万円超、低い人は500万〜600万円台とレンジが広がります。
2--2. 職種別・役職別の推定年収レンジ
- 若手(1〜3年目):500万〜800万円
- 中堅(5年目以降):1,000万〜1,500万円
- トップ層:2,000万円以上も
- 600万〜1,200万円程度(案件規模や実績による)
- 1,300万〜2,000万円超
M&A仲介はインセンティブ比率が非常に大きく、トッププレイヤーは3,000万円以上稼ぐケースがあります。一方、入社1〜2年目で思うように成約できない場合は平均年収を下回る可能性もあり、成果主義の色合いが濃い点が特徴です。
2-3. 年収が高い理由:M&A仲介ビジネスの利益構造
日本M&Aセンターの年収水準が高い要因として、M&A仲介そのものの利益率の高さが挙げられます。
- 設備投資や在庫リスクが少なく、成功報酬による営業利益率が高い
- 一度の成約で数千万円〜数億円単位の手数料を得られる可能性がある
- その手数料の一部が担当者にインセンティブとして還元される仕組み
加えて、日本M&Aセンターは業界最大手として、全国の提携金融機関や会計事務所から安定的に案件を紹介してもらえるため、営業効率が高いことも高収入に繋がっています。
3. 年収を左右する給与体系とインセンティブの仕組み

3-1. 基本給+インセンティブ+残業代の構成
社員の給与は大きく「基本給(固定残業代含む)+インセンティブ+残業代超過分」で構成されます。
構成 | ポイント |
---|---|
基本給 | 一般的な月給制。月50時間程度の残業代を含む場合が多い |
インセンティブ | 担当案件の成約実績に応じて支給 |
残業代超過分 | 50時間を超えた分は別途加算 |
多くの社員が口を揃えて言うのは、インセンティブが収入のカギになるということ。月々の基本給だけでも一般的な上場企業と比べれば高水準ですが、M&A仲介ならではの成功報酬が成約ごとに上乗せされ、結果として20代でも年収1,000万円超を実現できる仕組みです。
3-2. 成果主義で上限なし?大型案件が収入に直結する仕組み
日本M&Aセンターは、成果主義が色濃い企業文化を持ち、大型案件を成約すれば報酬も跳ね上がるのが魅力です。ただし、その一方で競合他社(M&Aキャピタルパートナーズやストライク等)の方がインセンティブ率が高いという声もあり、純粋に歩合重視で稼ぎたい人はそちらを選ぶケースも。

とはいえ、日本M&Aセンターは安定性や認知度が抜群で、成約につなげやすいメリットも大きいです。


3--3. 前職年収保証やストックオプションなどの制度
中途入社の場合、前職年収を下回らないオファーを提示することが比較的多いとされています。
加えて、社員にはストックオプション(自社株購入権)が与えられるケースもあり、株価上昇分の恩恵を受けられるため、業績拡大に伴って資産形成もできる仕組みが整っています。
4. 激務か?ワークライフバランスと実際の働き方
4-1. 残業時間や休日出勤の実態
M&A仲介会社は“激務”の代名詞とも言われています。日本M&Aセンターでも、月50時間分の残業が給与に含まれていることや、クロージング前後の繁忙期には休日出勤が発生するなど、実質的に長時間労働になりやすい傾向があります。
一方で、効率的に業務を進められれば早く帰る社員もおり、個人の裁量が大きいと言われます。「定時には帰りづらい」など昔ながらの日本企業の風習は比較的薄く、成果を上げれば働き方は柔軟に調整しやすいという声もあります。
4-2. 新卒定着率75.9%の背景

新卒の3年定着率は75.9%(2023年3月末時点)と公表されています。4人に1人程度が離職している計算ですが、M&A仲介という激務と成果主義を考えれば、極端に高い離職率ではないとも言えます。
入社前の説明会や面接時に「忙しさと高収入が表裏一体」であることを明言しているため、想定外のギャップが生まれにくいのが定着の理由の一つでしょう。
4-3. やりがいと厳しさ:初契約まで5.2ヶ月・初成約まで11.5ヶ月

同社のデータによれば、初契約獲得まで平均5.2ヶ月、初成約まで平均11.5ヶ月かかるそうです。これは、顧客である中小企業オーナーとの信頼構築に時間がかかることや、買い手企業との交渉・デューデリジェンスなどの工程が多いことが要因です。
裏を返せば、一度成約に漕ぎつければ数百万〜数千万円のインセンティブが手に入る可能性もあり、このプロセスの長さとリターンの大きさこそが、M&A仲介の醍醐味でもあります。
5. 求められるスキルとキャリアパス:未経験でも転職可能?
5-1. M&A業界で重視される営業力・財務知識・コミュニケーション力
M&A仲介業務には主に企業評価(バリュエーション)と折衝・交渉力が必要ですが、日本M&Aセンターは大手の中でも充実した研修制度が整備されているため、未経験からでも挑戦可能です。
- 営業力:法人営業経験があれば、社長へのアプローチや提案がスムーズ
- 財務・会計知識:BSやPLを理解できると、企業価値算定や提案の幅が広がる
- コミュニケーション力:買い手・売り手・専門家(弁護士・税理士など)との交渉調整が必須
5-2. 中途出身業界は金融が44%:他業界出身でも活躍できる理由

同社が公開した「中途出身業界データ」では金融業界出身が約44%と最多ですが、保険営業や不動産営業など全く異なる業種からの転職例も多々あります。人との信頼関係を築く能力があれば、M&A業界での活躍は十分可能です。
5-3. 女性管理職割合15.1%:ダイバーシティ推進とキャリアアップ

2023年6月時点で女性管理職割合は15.1%。今後さらに増やしていく方針を掲げており、女性社員が活躍しやすい環境づくりに注力しているようです。産休・育休後の復帰率も100%(2022年度)を誇っており、キャリア継続を望む女性にもチャンスがあります。
6.日本M&Aセンターへの転職を成功させるポイント
6-1. 志望理由は“高収入”だけではNG?企業理解が鍵

日本M&Aセンターほどの知名度がある企業には、「年収アップ」を目的とする転職希望者が多く集まります。しかし、選考ではミッションや価値観への共感を重視する傾向もあり、「社会課題である事業承継を支援したい」などの動機が説得力を高めます。
- 企業理念:中小企業を守る・日本の産業を盛り上げる
- M&Aアドバイザーの使命:経営者と信頼関係を築き、最適なマッチングを提案

実際のトップメッセージでも強調されているように、「M&Aを通じて企業の存続と発展に寄与し、社員やその家族を守る」という社会貢献マインドこそが重要視されます。下記記事でも詳しく解説しています。

6-2. 専門求人サイト「エムアンドエーJOBボード」の活用メリット
一般的な求人サイトではM&A業界の情報は限られています。「M&A JOB BOARD(エムアンドエージョブボード)」のような専門サイトなら、非公開求人や業界動向を熟知したエージェントによるサポートが期待できます。
- 最新の求人動向:日本M&Aセンターをはじめ、他の仲介大手や金融機関系子会社の求人も多数
- 無料のキャリア相談:履歴書や面接対策をM&Aに詳しいプロに相談できる
- 業界研究に役立つコンテンツ:M&A仲介で必要なスキルや年収モデルなどの情報が充実
6-3. 面接対策:過去の成果や数字で語れる実績をアピール
M&Aアドバイザーは成果=数字で評価される世界です。面接では、前職の営業実績(年間売上◯%達成、担当件数◯件など)を具体的に示すと好印象。
また、経営者や要職者に対する折衝力も重視されるため、これまでの成功事例と併せて「どのように相手のニーズを引き出し、提案へ繋げたか」を論理的に語りましょう。
6-4. 転職成功者の事例_[S.K.さん] 総合商社 法人営業 → 日本M&Aセンター
実際に日本M&Aセンターへ転職し、短期間で収入を大きく伸ばした方の事例をご紹介します。以下は実際にエムアンドエージョブボード経由で内定が決まった一例です。

総合商社から日本M&Aセンターへ
大学時代に法学部で学び、課外活動では剣道部で全国優勝を経験したS.K.さん。卒業後は総合商社に約6年勤務し、飼料穀物や先物市場の取引、5名体制のチームマネジメントなどを担当していました。
かねてより「社会全体の仕組みをコーディネートする仕事」に興味を抱いていたとのことで、自らのクライアントである水産分野や農家の後継者不足などを目の当たりにするうちに、事業承継問題の解決策としてM&Aの可能性を強く意識するように。今回、エムアンドエージョブボードを利用して日本M&Aセンターへの転職が決まり、年収700万円+インセンティブのオファーを受諾。

「S.K.さんは学生時代からチームで目標に向かうことの価値を体得しており、その経験が総合商社での法人営業でも大いに活かされていました。『世界ナンバーワン』を目指す日本M&Aセンターの定量的目標や海外案件への関心、PMI領域への興味など、向上心とグローバル志向がマッチしたのが転職成功の決め手です。長時間労働というよりも、高いスピード感で次々と案件をこなせる環境に刺激を受けるタイプといえます。今後は案件を通じて得られるインセンティブが加わり、初年度から年収アップのチャンスを期待できるでしょう。」
7. M&A専門の転職支援サービス「MAJB(エムアンドエージョブボード)」を活用し、最短距離の転職を目指そう
日本M&Aセンターのような人気企業に応募する場合、専門的な知見と面接対策が成功のカギです。そこでおすすめなのが、M&A業界唯一の求人サイト「M&A JOB BOARD(エムアンドエージョブボード)」の活用です。

- 業界特化の豊富な求人
多数の企業と連携し、一般には公開されないレア求人を取り扱っています。大手仲介会社から新興ベンチャーまで幅広い案件があるため、自分のスキルや希望条件にマッチした求人に出会いやすいのが強みです。 - 選考対策とマンツーマンの面接アドバイス
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求人票には載っていないリアルな社風や業務実態まで把握
7-1.M&A JOB BOARDで転職活動を始める方法
- 「M&A JOB BOARD」公式サイトで会員登録を行うと、非公開求人の詳細情報や最新のオファー情報が得られます。
- M&A JOB BOARD公式サイトより会員登録(無料)
- 「M&A業界に挑戦してみたいが自分の経験は通用するのか?」「もっと具体的な年収や働き方を知りたい」など、
- お電話での相談予約フォームからお気軽にご相談ください。
- 転職エージェントから連絡があり、希望日程をすり合わせてオンラインでの面談を実施します。
- 今すぐ応募可能な求人一覧は下記リンクよりご確認いただけます。
- 気になる案件があれば、アドバイザーがさらに詳しくご説明します。
- 求職者向けの求人一覧ページを確認し、自分の条件に合う案件を探してみてください。
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年収交渉や労働条件のすり合わせ、入社日の調整など細部をサポート

迷っている方はまず相談だけでも大歓迎です。
8.まとめ:日本M&Aセンターで高収入を目指すなら今がチャンス

ここまで見てきたように、日本M&Aセンターの年収は本当に高いと言えます。平均1,000万円超の水準は決して誇張ではなく、M&Aという高収益ビジネスモデルと同社の業界トップクラスの地位によって支えられています。もちろん激務であることは否めませんが、それに見合った報酬やスキルアップ環境が整っているのも事実です。
日本M&Aセンターのまとめ
- 業績好調
売上441億円・経常利益165億円(2024年3月期) - M&A成約数
1,146件(2023年度)と圧倒的な実績 - 新卒・中途を積極採用
男女比74%:26%、女性管理職比率15.1% - 年収モデル
20代で1,000万超、トップ層は2,000万〜3,000万円超 - やりがいと責任
初成約まで平均11.5ヶ月、企業の存続を左右する重要な仕事
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